真空制御バルブのよくある質問

真空制御バルブとは?
真空制御バルブは、全開・全閉のみが可能な真空隔離バルブとは異なり、体積流量を制御することができるバルブです。通常、流量の制御はバルブ通路を狭くしたり広くしたりすることで行います。制御範囲は制御バルブの設計原理によって異なり、この範囲はコンダクタンススペクトルとも呼ばれています。一般に、コンダクタンススペクトルが非常に大きいバルブは、それが小さいバルブよりも、より精細な体積制御が可能です。とはいえ、設計原理と駆動方式も、バルブ制御の精細さと正確さを決める重要な要素です。真空制御バルブは圧倒的に電気駆動が主流です。これは、電気駆動は一般的に、バルブプレートの位置を非常に細かく、かつ素早く変えられるからです。どちらも精密な制御には欠かせないものです。しかし、電気駆動の制御バルブ以外にも、あらかじめ機械的に定義した制御位置に移動する圧空式ソリューションや、手動式ソリューションも存在します。また真空制御バルブには、隔離機能を持たない純粋な制御バルブ、つまり完全封止をせず、常に最小限の残留流量を許容するバルブと、体積流量を完全に遮断する制御・隔離バルブがあります。

真空システムに求められる制御要件は多岐にわたるため、真空制御バルブには様々な設計の種類があります。そのため、真空バルブを選ぶ際には、以下の基準が重要な決め手となります。

1) バルブが制御する最大差圧のレベル。隔離機能がある場合は、必ずしも閉じている時の最大耐差圧である必要はない。
2) 必要なコンダクタンススペクトラムの大きさ、制御範囲。
3) 流量
4) 体積流量の変化が起こる速度
5) 流体中の副生成物や、一般的に浸食性のある物質に対する耐性。
6) 制御プロセスにより発生する乱流などの流れの変化に対する感度。
7) バルブを通して放出される可能性のある粒子に対する感度。
8) バルブの使用および制御時の周囲温度
9) 線形流量変化または動的変化としての制御性のタイプ。制御速度が、いわゆる制御プロファイルでバルブプレートの位置とは無関係に制御できる。
真空制御バルブにはどのような種類がありますか?
バタフライコントロールバルブ
バタフライコントロールバルブは、あらゆる条件下で、非常に正確かつ迅速な圧力制御を可能にします。プレートは絞り弁として機能し、バルブ開口部のコンダクタンスを変更できます。バルブに内蔵された圧力コントローラーが、必要なプレート位置を計算し、目的の圧力の達成を最適化します。

HVコントロール&締め切りバタフライバルブ
HVコントロール&締め切りバタフライバルブは、あらゆる条件下で優れた圧力制御を可能にします。プレートは絞り弁として機能し、バルブ開口部のコンダクタンスを変更できます。バルブに内蔵された圧力コントローラーが、必要なプレート位置を計算し、目的の圧力の達成を最適化します。

バルブの締め切り機能が加わることで、バタフライバルブ特有のシールの摩耗を防止できます。また、中心からずれたプレートシャフト、バルブ本体およびシールシートの特殊形状が、シール摩擦を最小限に抑え、シール性能を高めます。

HVアングルコントロールバルブ
HVアングルコントロールバルブは、ALDやCVDなど、特に高圧・高温になるシナリオを想定して設計されたバルブです。このため、HVアングルコントロールバルブは、最大動作温度においても、非常に精密な圧力制御性能を発揮します。

HVコントロールゲートバルブ
HVゲートコントロールバルブは、半導体製造におけるスパッタリングやエッチングプロセスなど、標準的な真空プロセスでの高サイクル真空制御や隔離におすすめです。HVコントロールゲートバルブは、耐久性、モジュール性、メンテナンス性などの標準的な要件を満たすだけでなく、その高い稼働率や運用コストの低さも魅力です。

UHVコントロールゲートバルブ
UHVコントロールゲートバルブは、半導体製造における「スパッタリング」やEUVなどの超高真空プロセスにおいて、正確な制御と隔離を保証します。UHVコントロールゲートバルブは、耐久性、モジュール性、メンテナンス性などの標準的な要件を満たすだけではく、その高い稼働率や運用コストの低さも魅力です。

HV振り子式コントロールバルブ
HV振り子式コントロールバルブは、特に半導体やディスプレイの製造における、最適な下流圧力制御と真空隔離を実現します。また、広範囲のコンダクタンススペクトラムにわたって、広い制御範囲に対応します。

均等排気バルブ
均等排気バルブは、流量に合った圧力制御で最高の品質と生産性を実現します。下流のコントロールバルブや隔離バルブとしても使用できます。

HVコントロールバルブ・隔離バルブ複合システム
HVコントロールバルブ・隔離バルブ複合システムは、コントロールバルブと隔離バルブの長所を併せ持つシステムです。2つのバルブ技術を効果的に組み合わせることで、コンパクトな設計で高性能なコンビネーションシステムを実現しています。
真空制御バルブの主な用途は何ですか?
真空制御バルブは、基本的に、真空度の正確な制御が必要な場面で使用されます。例えば、CVDやALDプロセスにおける精細な制御には、正確に真空度を制御することが必要です。半導体やディスプレイの製造では、スパッタリングやエッチングの工程で使用されます。また、EUVのような超高真空でも真空制御バルブが使用されます。
真空制御バルブはどのくらいの真空度に特に適していますか?
真空制御バルブは、主に高真空のシナリオで使用されます。しかし、特殊な仕様(UHV制御ゲートバルブ)のものは、超高真空プロセスにも使用されます。
VATの真空制御バルブの優れている点は何ですか?
VAT真空制御バルブは、その堅牢な設計により、ガス流に粒子が含まれる可能性のある過酷な下流プロセスに特に適しています。つまり、高い粒子負荷や堆積物がある場合も、コントロールバルブが正常に機能するということです。さらに、VAT真空制御バルブは、特殊な要件にも幅広く適応が可能で、顧客固有のフランジや追加の特殊な装置にも対応します。さらに、メンテナンス頻度の軽減と簡素化、運用コストの低さも魅力です。

VAT真空制御バルブは、非接触で動作するクロージングプレートと、最適に減衰させた開閉動作により、従来のバルブにありがちな衝撃や振動をなくし、優れたパーティクル防止性を備えています。また様々なロック技術により、VATの真空制御バルブは、圧縮空気や電力供給が停止した場合でも、真空状態を安全に維持します。